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ゼロセントラルとゼロトップ

 マンマークにしろ、ゾーン・ディフェンスにしろ、担当するプレーエリアというものが基本的に決まっている。例えば、CBがメッシのマンマークを命じられたとする。メッシがバルデスと試合中に世間話をしにいったとして、そのCBもその会話に参加すべきか否かというお話である。むろん、試合中に世間話などもっての外である。

 マンマークにしろ、ゾーン・ディフェンスにしろ、自分の近くにいる相手を観ましょうという約束事がある。真後ろに相手がいるならば、後方を二度見しながら、パスコースを消す必要が有る。何の事はない、つまり、なんとなくオレはこいつを観るべきだという対象がいるというお話である。試合中にマッチアップの相手がいつも違うよ?という現象に遭遇することは、恐らくオリンピックよりも少ない。

 ゼロトップはこの基準点をなくす手法である。相手のCBの基準点をなくし、他の選手の基準点を増やすことで、時間とスペースを得ようという考え方である。しかし、ゼロトップ対策として、人海戦術に寄るマンマーク、FWからDFの距離を極限までに圧縮させるスペース管理が生まれている。なので、しっかりとお勉強している監督のチームを相手にすると、なかなか苦しくなってしまうゼロトップというのが現状である。

 ここで登場したのがまさかのゼロセントラルである。アンチェロッティのレアル・マドリーは相手の中盤のセントラルコンビの基準点をなくすことで、他の場所に数的優位エリアをつくろうとした。これが国王杯のファーストレグで起きた現象になります。

 そのポジショニングのネタは、SBを上げる。SBの位置周辺にDHを流れさせるというお決まりのネタです。ちなみに、シャビ・アロンソもDFラインに落ちたり、上がったりと上下動をしたりします。これを両サイド同時に行うことで、相手の中盤の選手のプレーエリアの外でDHがプレーする状況が成立します。なお、SHとSBが上がっているので、相手のSHとSBはその対応に追われています。これが俗世間で言う、私が3人目だから現象になりますね。

 もちろん、時には中央にいたりしますよ。これは常識の中で考える自由な部分になります。基本はサイドだけど、本来のポジショニングが適切だと判断したら動けと。モドリッチはこの裁量を楽しんでいるように見えます。

 4-4-2の理論で対応できないのかとなりますが、ちょっと難しいです。シャビ・アロンソさんがいるので、前線は数的不利状態にモドリッチとディ・マリアまでいます。すでに数的同数のサイドの選手が出てくると、数的不利になるサイドにボールを展開され、中央の選手が前に出てくると、中央に大穴があき、そこにはベンゼマ、または両SHの選手が侵入してきます。そのスペースをスーパースライドアタックで対応しようとすると、後方の数的有利を利用して、サイドチェンジンの嵐です。そのボールの受け手がクリスチャーノ・ロナウドですから、やってられないでしょ??

 なので、セカンドレグのシメオネさんはそんなゼロセントラルに対して、4-5-1の3セントラルで対抗しました。レアル・マドリーはゼロセントラルにゼロトップで対抗。恐らく、アンチェロッティの計算はモドリッチたちを捕まえに来た相手選手のあけたスペースをイスコに使わせたかったのでしょう。

 そうは問屋がおろさないシメオネ。ゼロセントラルに3セントラルという基準点なんてそんなの関係ねーとばかりに試合に挑みます。

 何が起きたか?

 ピッチの横幅を5人でカバーすることによって、スライドが間に合います。つまり、中央の選手がサイドに逃げたモドリッチたちを捕まえに行っても中盤の枚数は4枚です。なので、サイドチェンジされても何とかなりますし、そもそも中央のスペースがあきません。その代わりに、レアル・マドリーのCB付近は豪快に捨てます。なので、シャビ・アロンソが下に降りても人数の無駄使いになります。その代わりに、CBから質の高いボールが出てきますが、後方で待ち構えていればどうにかなります。

 という算段です。この計算はなかなかうまく行ったのですが、前半のうちにPKを2回も取られて、ファーストレグも合わせると一気に5-0です。これはオワタということで、試合の結果への興味はなくなりました。もともと、アトレチコ・マドリーは試合出場機会の少ない選手を多めに起用していたんですけどね。

 この試合で大切だったことは、レアル・マドリーのゼロセントラルに対して、シメオネがしっかりと対策をねったことに有ります。しかも、地味に機能していました。ファーストレグほどにレアル・マドリーが効果的にボールを保持できていませんでした。それがこの逃げたボランチを捕まえる鬼ごっこの整理に成功したことに有ります。ま、アトレチコ・マドリーも攻めないと行けなかったので、ボール保持率が上がったのかもしれませんけどね。

 そんなところで、今回は終了です。結果だけを見ると、ああって感じですが、シメオネの復讐は近いうちに達成されそうだなという感想でした。

テーマ:サッカー - ジャンル:スポーツ

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