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アトレチコ・マドリー対バルセロナ ~シメオネの4-4-2~

 2強ならぬ2超が近年のリーガ・エスパニョーラを牽引してきた。言うまでもなく、その2超は、バルセロナとレアル・マドリーである。盛者必衰の理をあらわすとはよく言ったもので、永遠につづくと思われた2チームの支配体制はようやく終わりを迎えようとしている。この状況に楔を打ち込んだのはアトレチコ・マドリー。インテルと同じく、ネタクラブとして扱われる歴史を持っているが、シメオネ隊長が監督に就任してから、チームスタイルがガラリと変化した。今や、ネタクラブとしての雰囲気はまるで残っていない。

 現時点でのリーグ戦の順位を見ると、首位がバルセロナ。続いてアトレチコ・マドリー。ただし、両チームの勝ち点は同じである。そして、レアル・マドリーと続いている。そんな両チームのぶつかり合いの一方で、日本では高校サッカーの準決勝、決勝で盛り上がっていた。なお、この最後の文に他意はない。お前ら、高校選手権なんていう競技レベルの低いサッカー観ていないで、世界に目を向けろや!なんて意味はまじでない。

 アトレチコ・マドリーのスタメンは、クワトロ、ミランダ、ゴティン、フェリペルイス、ファンフラン、ガビ、ティアゴ、アルダ、コケ、ジエゴ・コスタ、ビジャ。累積の出場停止からファンフランが戻ってきた。特筆すべきはガビとティアゴ。もともとはボールを保持しているときに自分の長所を発揮する選手であった。其の面影はいまでもバッチリなのだが、チームが機能すれば、守備はどうにかなるのよという好例である。

 バルセロナのスタメンは、バルデス、ピケ、マスチェラーノ、ダニエウ・アウベス、ジョルディ・アルバ、ブスケツ、シャビ、イニエスタ、セスク、アレクシス・サンチェス、ペドロ。怪我明けのメッシはベンチスタート。ネイマールも同じくベンチスタートだが、其の理由は不明。タタ×ローテーションのためかもしれないと、無責任に予想しておく。

 なお、フォロワーさん情報によると、ネイマールは胃腸炎だったようで、病み上がりだった。よって、コンディションに問題のないペドロとアレクシス・サンチェスが起用されたとのこと。

 ■FWの位置をどこに設定するかというお話

 ボールを持っていないときに、アトレチコ・マドリーは4-4-2でポジショニングを設定する。相手の守備を攻略するときに、バルセロナは相手のFWとMFの間のスペースを支配することを最初に目指す。支配するという言葉を噛み砕いてみると、この位置でボールをオープンな状態で何度も保持できる、またはそのプレーを再現性をもって行える、そして相手からボールを奪われるリスクがかなり少ない、というのが支配するとする。

 よって、アトレチコ・マドリーはこのFWとMFの間のスペースをどのように守るかが注目される。シメオネの答えは、ビジャとジエゴ・コスタの位置をブスケツよりも自陣よりに設定することで、このスペースを埋める選択をした。前線に2枚の選手を配置する場合、ブスケツにマンツーマン、CB付近にもう一人を配置するのが定石になっているが、その部分のプレッシングを捨てることで、4-4-2の4-2の間のスペースを消すシメオネ采配であった。なお、この守り方は4-4-2-0と表記されることがある。僕しかしないけど。また、ベガルタ仙台も同じような方法を取ることが有る。

 ここまで深いポジショニングを設定した場合、相手のゴールまでの距離が遠くなってしまう。つまり、どのように相手のゴールに迫っていくかというアイディアがなければ、守備のことだけを考えた設定になってしまい、それでは勝てる試合も勝てない。というわけで、次にアトレチコ・マドリーの攻撃方法について見ていく。

 アトレチコ・マドリーの守備の考え方はバルセロナから効率よくボールを奪えてカウンターに繋げられる現象は少ないとしている。大切なのは、効率よく、という部分である。なので、アトレチコ・マドリーは最初からバルセロナからボールを奪ってすぐに攻撃を仕掛けるようなプレーイメージを持っていなかった。なので、前線にカウンター隊を置いていない。それよりも、前述のように守備隊に入ってもらうことで、バルセロナの攻撃精度を徹底的に通すことに心血を注いでいた。

 では、どうやって攻撃を仕掛けたのか。流れの中からボールを奪えた時は、単騎特攻がメインである。アルダ、ジエゴ・コスタと半端無いタレントたちが気合で仕掛ける。この可能性の少なそうな攻撃がなかなか機能するからこのコンビの凄まじさは異常。なお、単騎特攻が不可能な場合は地道にボールを繋いでサイドから仕掛けていく。しかし、無理をして逆カウンターをくらってはきっついので、GKまで戻してからのバックパスが目立った。

 本番はここからである。精度を落とされたバルセロナの攻撃の終着点は、クルトワ付近で危なげなく終わるか、アトレチコ・マドリーのアウトオブボールで終わった。マイボールにしたアトレチコ・マドリーに対して、バルセロナはオレたちのボールを返せ!作戦がデフォルトなので、アトレチコ・マドリーは徹底的にジョルディ・アルバにロングボールを浴びせる。特にクワトロが蹴っ飛ばす形が多く、GKまでボールを下げることで、バルセロナの選手間の距離を離すことで、セカンドボール争いを優位に進めた。

 このトランジッション対決がアトレチコ・マドリーの狙いであった。バルセロナの深い陣地でのスローイン、ゴールキックなどのたびに全体のラインを押し上げて、前プレを発動させる。バルセロナのビルドアップを奪い取りからのショートカウンター作戦によって、前述の引きこもった状態からどのように得点を奪うのか問題への解答を示した。むろん、バルセロナがこのプレッシングを外すことによって、広大なスペースを手に入れることもあったが、リスクを考えると悪くない現象がピッチに起こっていた。

 簡単にまとめると、アトレチコ・マドリーはバルセロナがボールを保持しているときは、ブスケツよりも自陣に近い位置にFWを配置した4-4-2でバルセロナの攻撃に対抗。ボールを奪ったら、短期特攻か、ショートパスを繋ぐか、ロングボールでボールを運ぶ。バルセロナボールになったとしても、アウトオブボールのときには全体のラインを押し上げて前プレを行うことで、ショートカウンターを狙う。この場面ではSBも積極的に攻撃参加していく。

 そんな守備に対して、バルセロナ。ゼロトップの中央における数的優位も、ビジャとジエゴ・コスタが中央の守備に参加しているので、サイドから攻撃を仕掛けるしかない状況。セスクがサイドに流れた時は可能性を感じたが、アトレチコ・マドリーのサイドへのスライドもスムーズに行われたので、効果的な攻撃はできなかった。なお、ガビとティアゴは目の前のスペースをFWコンビがケアしてくれるので、サイドのヘルプに行きやすかったと思われる。

 こうなるとカウンターか個人技でどうにかしたいので、後半からメッシとネイマールが登場する。しかし、アトレチコ・マドリーの勢いのあるプレッシングの前に、その出番はかなり少なかった。というわけで、バルセロナについては特筆すべきことがない。シメオネはプラン通りに試合を進めたが、最後のシュートを防ぐはビクトール・バルデス。移籍がほぼ決定的らしいビクトール・バルデスの移籍先が気になってしょうがないというところで、本稿は終了です。

 ではまた。

  
 

 

 

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